《たとえ話》で直観的に分かる物理の考え方
2号
このメールマガジンはPC版「楽しい《たとえ話》で直観的に分かる物理の考え方」を携帯でも読めるようにしたものです。長文ですので画面メモをして読むこ
とをお勧めします。
こんにちは、予備校講師の田原です。
第2号を読んでくれたみなさん。どうもありがとうございます。
今週から読み始めたみなさん。バックナンバーを見てくださいね。創刊号から順番に見たほうが、分かりやすいと思いますので。。。
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■ごあいさつ 〜はじめて登録してくださった方へ〜
今回登録してくださった皆様、ありがとうございます!
このメールマガジンは、僕が予備校の授業で実際に話している「たとえ話」などを中心に配信します。
なぜ、たとえ話をするかと言うと、数式を使って物理を始める前に、「物理は、こんなことをやりたいんだ」というイメージを描くことができれば、分かりやす
さが格段にアップするからです。
物理を難しくしている大きな原因は、その背景にある考え方を知らない点にあるのです。
みなさんが物理に抱いているイメージを、このメルマガで、変えられたらうれしいなと思っています。
メールマガジンと連動して、ブログも始めま
した。
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★お知らせ
携帯版メールマガジン「予備校講師による物理学習法」の紹介
僕が配信している物理の「学習法」についてのメルマガです。
こちらは、受験情報が中心です。
「考え方」のメルマガと合わせて読むと、相乗効果があります。
「PCを自分一人で自由に使える高校生は少ない」という意見をいただいて、携帯版で配信することにしました。
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では、第2号のスタートです!
■物理が必要なのはなぜ? それは人間がバカだからだ!
ついつい忘れがちですが、人間は、大自然の中で生きている動物の中の一つの種
です。
動物は、生きていくために、自分を取り巻く環境から情報を収集し、その情報から、未来を予測し、その予測に基づいて行動しています。
動物の一員である人間だって同じです。
〇もっとたくさんの情報を自然から収集したい!
〇収集した情報から、もっと正確に未来を予測したい!
〇その予測に基づいて、もっと適切な行動をしたい!
この3つを完璧にしたい!という欲求にしたがって、能力を伸ばしてきたのです。
物理を含め、サイエンスは、この延長線上にあります。
でも、この欲求は完全に満たされることはあるのでしょうか?
無理ですね。
考えてみましょう。
自然(宇宙)は、無限と見なせるな存在です。
それを理解しようと思っている自分を見てください。
たかだか数兆個の脳細胞によってできているタンパク質機械である脳を使って考えている存在です。
直径20センチメートルかそこらの大きさしかありません。
あまりに差がありますね。
だから、無理なんです。
でも、無理でも何でも、動物としての自分は、環境から情報収集して、それなりの予測を立てて、今すぐに行動しなくてはならないのです。
だから、無理を承知で、さまざまな工夫をして、よりまともな予測を立てようとします。
その工夫こそが、物理のはじまりです。
今回は、物理が行っている工夫のうち「規則性を見抜いて法則化する」ことの意味をたとえ話を使って説明したいと思います。
では、たとえ話モードへ突入!
★たとえ話(第2話)「ある遺跡の暗号」★
ある大学の遺跡発掘チームが、エジプトに発掘に行きました。
チームリーダーの教授は、日本に残って、発掘隊に電話で指示を与えています。
発掘を初めて3日後に、発掘チームは遺跡を発見しました。
その遺跡には、
1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25,‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
というような数字が延々と並んでいます。
どこまで数字が続いているかは、まだ、確認できていません。
本当にたくさんの数列が、ずーと遠くまで書いてあるんです。
発掘隊員のAさんが、教授へ電話しました。
A 「教授!遺跡には数字が書いてあります!」
教授「どんな数字が書いてあるんだ?」
A 「はい。それは、1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25,‥‥‥‥‥‥‥‥
Aさんの電話は、その後、30年間続きましたが、まだ終わりません。
電話をかけ始めたときは、20歳だったAさんも、いまでは、50歳です。
教授は90歳になりました。この30年間、二人がしていたことは電話だけです。
こんなのは、嫌ですね。
そこで、発掘隊員のBさんが、教授へ電話しました。
B 「教授!遺跡には数字が書いてあります!」
教授「どんな数字が書いてあるんだ?」
B 「はい、たぶん、1から始まる奇数列です。」
教授「確認したのか?」
B 「いいえ、これから確認に行きます。確認できたら電話します。」
Bさんは、数列が奇数かどうかを確認する旅に出ました。
30年経ちましたが、まだ、旅は終わりません。
旅に出たときは20歳だったBさんも、今では50歳です。
そのBさんに、90歳の教授が電話しました。
教授「B君!もういいから帰っておいで。私も、たぶん、奇数だと思うよ。少なくとも30年間調べつづけた範囲では、『奇数』と見なしても問題ないことが分
かっただけでもよかったよ。分かったという結論を出すためには、どこかであきらめなくてはならないのだね。それが、やっと分かったよ。」
★たとえ話終了★
このたとえ話で伝えたかったことは、こういうことです。
無限の存在に対して「分かった!」と思うためには、規則性を見抜く以外に方法は無いのです。
Aさんのように、そのまま理解しようと思っても無理です。人生のすべてを捧げてしまうことになります。
ですから、Bさんが「1から続く奇数です」と見抜いたようにしなければなりません。
でも、その規則は、常に間違っているかもしれない危険性にさらされています。
1億個目の数が偶数かもしれないのです。それは、見に行ってみなければ分かりません。
では、どうするか?
「とりあえず奇数でいいや!」とあきらめるのです。
このあきらめの上に「分かった!」という感覚があるのです。
物理の法則は、実験データに現れた規則性を見抜いて、数式にまとめたものです。
でも、これは、Bさんと同じ危険性を含んだ法則です。より詳しいデータが得られたときには、その規則性は破られるかもしれないのです。
でも、「この範囲では、とりあえず成り立っているからいいや!」というあきらめのもとで、法則に基づいた理解が成り立っています。
何はともあれ、このようにして、無限の自然を、とりあえずの規則性を見つけることによって、脳に入るような形(法則)に変換しました。
物理は、このようにして得た法則を使って自然を理解していきます。
この法則をどのように使って理解するかは、第3号でお話します。
■編集後記
受験生が大学入試の真っ最中の今、予備校講師は、実は、‥‥‥ 暇なんです。
授業する相手が、試験に行っていますからね。
この時期には、「みんな大丈夫かな?」という心配をしつつ、次の年のテキストの原稿を打ちます。
僕は、自分のオリジナルのテキストを作っています。
というのも、僕は物理を教えるのに微積分を使うのですが、微積分を使って、誰もが分かりやすく物理を学べる、ちょうどよい教材が無いのです。
途中から受講した高校生に、いきなり、微積分を使った解法で授業をすると、ちんぷんかんぷんになってしまいます。
そのときに、「とりあえず、これ読んで来て、来週質問してね」と渡せるようなものを作り始めたわけです。
毎年、少しずつ改善を加えた結果、2004年度のテキストは、【田原の物理】【田原の物理(応用解法編)】と2冊組になり、277ページの分厚いものにな
りました。
2005年版【田原の物理】は、2004年版をさらにパワーアップさせなくてはならないと思っています。
1年間、授業をすれば、教わるほうも変わりますが、教えるほうも変わるからです。
何年も教えていても、やっぱり、変わってしまうのです。
それがよいのです。
この変化した分をそのままにしておくのは、いやなので、今現在のベストの教え方になるようにテキストを修正しています。
★お知らせ
【田原の物理】(2004年度版)の力学分野を無料で閲覧できるようにホームページを準備中です。(PDFなので、パソコンからしか見れません。ごめんな
さい)
4月から本格的に受験勉強に入る高校2年生は、これから1年間、どのようにして物理を勉強していこうか迷っていることと思います。
そのみなさんに、「こんなやり方もあるのか」ということを知ってもらいたいと思って、力学分野を体験できる無料モニターを募集することにします。
実際に、微積分を使った物理を体験してみて、その上で、どのようなやり方で1年間、勉強を進めるのかを決めても遅くは無いと思います。
気軽に申し込めるように、今回は無料にします。
詳しい情報は、また、メールマガジンでお知らせします。
*転送は自由です。どんどん転送してお知り合いにお奨めください。ただし、引用して使用なさる場合は発行人までお申し出ください。
★PC版との違い
PC版の「楽しい《たとえ話》で直感的に分かる物理の考え方」と、この携帯版のメルマガは、同じ内容を配信しています。ただ、編集後記だけが違います。
PC版では、僕が読んでいる面白いメルマガやサイトなどを、リンクで紹介しています。
明日、配信するPC版 第3号では、「風で動くロボット」の動画が見れるサイトを紹介しています。感動ものです。PCを自由に使える環境にある人は、ぜ
ひ、PC版も合わせて登録してみてください。「理科総合ドットコム」から登録できます。
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