《たとえ話》で直観的に分かる物理の考え方


第3号
このメールマガジンはPC版「楽しい《たとえ話》で直観的に分かる物理の考え方」を携帯でも読めるようにしたものです。長文ですので画面メモをし て読むこ とをお勧めします。
こんにちは、予備校講師の田原です。
 
【田原の物理】の無料体験モニター募集の準備をしているのですが、ダウン
ロード用ページを作るのが大変で、苦労していますー!

3月中旬から登録開始で、4月中旬からメール講義開始!の予定で頑張ります。

今週から読み始めたみなさん。バックナンバーを見てくださいね。第1号から話が続いているので、順番に見てくれると、分かりやすいと思います。

バックナンバーはこちら 

■ごあいさつ 〜はじめて登録してくださった方へ〜】

今回登録してくださった皆様、ありがとうございます!

このメールマガジンは、僕が予備校の授業で実際に話している「たとえ話」などを中心に配信します。

なぜ、たとえ話をするかと言うと、数式を使って物理を始める前に、「物理は、こんなことをやりたいんだ」というイメージを描くことができれば、分かりやす さが格段にアップするからです。

物理を難しくしている大きな原因は、その背景にある考え方を知らない点にあるのです。

みなさんが物理に抱いているイメージを、このメルマガで、変えられたらうれしいなと思っています。


では、第3号のスタートです!



■法則が多すぎて自然が分からないのです!


実験から得られたデータから規則性を見抜いて法則を発見することで、無限の存在である自然が、いくつかの数式へとまとめることができたところまで、前号で お話しました。

でも、みなさんは、例えば、400個の法則を見せられて、

「無限個に比べたら、400個なんてほんのちょっとだろ!」

と言われても、「なるほど!自然が分かった!」と感動できますか?

自然を理解するというのが、どのようなストーリーになっているのかを、たとえ話で追いかけてみましょう。


では、たとえ話モード突入!

★「△学入門」★

ある国がありました。

その国では、「△学」という学問があって、高校生は必ず△学を学ばなければなりません。

高校に入学すると、100ページからなる教科書が渡されます。

「△学」で60点以上取らなくては、高校を卒業できません。

教科書には、

●+△=■
◎×■=〇
▲−◎=△
   ‥‥‥

というような〇とか△とかの式が、400個も並んでいます。

中間テストや期末テストでは、

〔問題 ◎+■= 〕

というような問題が出題され、20問中12問以上正解しなくては赤点です。

ほとんどの高校生は、△学が大嫌いです。

△学が何を表しているのか、何を目的として作られたのか、なぜ、◎×■=〇になるのか、などが全く分からないからです。

でも、高校を卒業しなくてはならないので、試験前になると、みんな、試験範囲の20問をすべて暗記します。

それが、苦痛です。

いやいや、暗記します。

だから嫌いになります。

卒業試験では、400問全てが出題されます。そのうち、240問以上正解しなければ、卒業できません。

高3の2月は、必死で暗記します。

学年で4人がくらいが、毎年△留年します。

これが△学です。



高3の山田君に△学について聞いてみました。

田原:山田君はなぜ、成績が2になってしまったのですか?
山田:△学はつまらないからやる気がしません。ただの丸暗記は苦痛です。

ここで、山田君がキレます。

山田:なんで、こんな意味不明な式を丸暗記しなくてはならないのですか?

なんで、僕は何のために、これを勉強しているんですか。

高校を卒業したら、絶対に△学の教科書を燃やしてやります。






僕は、山田君に△学の目的を話すことにしました。

田原:△学というのは、人間が自然を理解するために作った知恵の結晶なんだ。

でも、自然は無限に広いのに、人間の脳細胞はたかだか数兆個程度しかない。 だから、まともに理解しようとしても無理なんだね。

だから、「理解した!」という気持ちになるには、無限を有限に圧縮する工夫が必要なんだ。

こうして作られたのが、法則という数式なんだ。
   
教科書に載っている◎×■=〇のような式が、その法則なんだよ。

だから、△学の教科書は、「無限の自然を、たった400個の式にまとめました!」というすごい本なんだ。

山田:無限個に比べれば、400個は確かに小さい数かもしれませんが、僕の暗記能力からすれば、まだまだ、大きすぎます。

田原:ところが、この400個の法則は、バラバラなものではなくて、互いに関係があるんだ。

400個の法則を、一つにまとめた式が、教科書の1ページ目に載っている●+△=■という式なんだ。だから、結局、自然現象をこの式一つにまとめることが できたんだ。

山田:え?1個の式で、僕たちが住んでいるこの自然現象の全てが表されているんですか?

田原:そうなんだ。自然現象の全ては、この出発点の式「●+△=■」に折りたたまれているんだ。だから、それを、必要に応じて、399個の式へ展開する方 法を身につければ、自然現象を、自由自在に予想することもできるんだよ。

山田:僕、ちょっと、感動しています。△学がそんなにすごいものだったなんて。。。

田原:出発点の式「●+△=■」は、法則の法則なんだ。このような式を「原理」というよ。
   
僕は、この原理の式1つを眺めながら、ときどきつぶやくんだ。
  
「自然ってこうなってるんだ。。」

山田:僕にも自然を理解できそうな気がしてきました。

★たとえ話終了★

実験データから規則を発見して数式にまとめたのが法則。

これは、沢山あります。

法則の間の関係を調べ、それらの法則を導くことができるような、根本の式が原理。

これは、力学なら運動方程式、電磁気ならマクスウェル方程式(大学で習います)のように、各分野で1つ存在します。

これらの原理をさらにまとめていって、1つの式で表したい!というのが大統一理論という取り組みです。

物理というのは、このようにして、「1つにまとめて、究極の原理を探る」というやり方で、自然を理解しようとしているのです。


■編集後記

僕は、大学院で、「生きているということは、物理的にどういう状態か」ということを研究していました。

その関係で、ロボットには多少なりとも興味があって、TVでそういう関連のニュースがやっていたりすると、ついつい、見入ってしまいます。

でも、最近ネットで見た「風で動くロボット」という奴は、ものすごかった。

テレビ番組で見る「30人31脚」、または、祭りの「みこし」にも見えるロボットが、草原をトララララーと進んでいくのです。(んー! 表現しきれな い。)

PCを持っている人は、その映像を、ぜひ、見て欲しい。僕と衝撃を共有してください。

「みこし」に見えるロボットの映像は、
http://www.strandbeest.com/movies.html
の、Animaris Currens Ventosa walking というところをクリックすると見えます。他の映像もものすごいです。

これらは、オランダの芸術家、テオ・ヤンセンさんと言う人が作ったそうです。テーマは「生き物の創造」

僕は、このロボットを見て、こんなことを考えました。

地球の表面を取り巻く薄い大気の外から太陽エネルギーが降り注ぎ、そのエネルギーによって、大気には対流が生じ、渦が巻き、物質が循環しています。

太陽エネルギーの一部が植物の光合成によって有機物の化学エネルギーに変換され、そのエネルギーを取り込んだ僕は、呼吸によって、ATPの化学エネルギー に変換し、必要に応じてそのエネルギーを生命活動のエネルギーに変換して動いています。

生命って、そういうものです。

エネルギーが多様な形に効率よく変換されて動いているのを見ると、生きている感じがするのです。

太陽エネルギーによって生じた対流(風)のエネルギーをいろいろなエネルギーにたくみに変換して動いているヤンセンさんのロボットは、僕に生命らしさを感 じさせるものでした。久々によいものを見ました。

※PC版の「楽しい《たとえ話》〜」は、編集後記で、物理に関連した楽しい話をいろいろと書いています。

おすすめサイトや映像などの紹介をこれからもしていこうと思っています(携帯ではこれができません)。

PCを持っている人は、試しに一度、登録してみてくださいね。


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